2017年12月17日日曜日

Aoaraneus pentagrammicus (Karsch 1879)


アオオニグモ


▶Back to Araneidae


アオオニグモAraneus pentagrammicus♀。
2017年5月、茨城にて。
樹林地の林縁や林道脇などに棲息。

本種やチュラオニグモを含むグループはオニグモ属の他群とは形態的に区別可能であり、ミトコンドリア COIおよび16S-rRNA、核18S-rRNA、28S-rRNA、ヒストン3遺伝子を用いた分子系統解析により単系統性が支持されたことから、新属Aoaraneus Tanikawa et al. 2021として記載された。なお、属名は「青」に由来する。
近縁な属Bijoaraneus Tanikawa et al. 2021との識別点は以下の通り。
・外雌器は長く柔軟で皺のよった垂体を備える(Bijoaraneusでは短く硬い)。
・♂触肢は長い端部突片(terminal apophysis)を備える(Bijoaraneusでは短いか欠く)。
・♂触肢は亜端部突片(subterminal apophysis)を備える(Bijoaraneusでは欠く)。
・♂第二脚腿節腹面に明瞭な毛列を備える(Bijoaraneusでは欠く)。

アオオニグモのキレ網。

網の一端の葉に天幕状の住居を作り、住居と網中央は一本の糸(呼糸)で繋がれる。
日中、クモは住居の中に隠れており、網に餌がかかると呼糸を伝わる振動を感知して住居から飛び出す。夜間は網の中央で餌を待つ。

引用文献
Tanikawa A, Yamasaki T & Petcharad B 2021. Two new genera of Araneidae (Arachnida: Araneae). Acta Arachnol., 70 (2): 87–101,





0 件のコメント:

コメントを投稿