2019年8月30日金曜日

ミチノクハシリグモ

ミチノクハシリグモDolomedes pegasus幼体。
2019年8月、山形にて。

東日本大震災の翌年に東北地方から記載された大型のハシリグモ属の一種。
外見はイオウイロハシリグモやスジボソハシリグモに似るが、本種の方が歩脚が短い傾向にある。

和名の「陸奥」は産地に由来。
種小名pegasusの由来は以下の通り。
Pegasusとはギリシャ神話に登場する翼の生えた馬であり、不死の象徴とされる。本種のタイプ産地が位置する東北地方は2011年3月11日に発生した東日本大震災により壊滅的な被害を受け、多くの人命が失われた。天高く羽ばたくpegasusのように、東北地方が復興を遂げていくことをここに祈念する(Tanikawa 2013, etymologyを和訳)。

同個体。
水面に佇む。

ミチノクハシリグモ幼体。
2019年8月、山形にて。

ミチノクハシリグモ幼体。
2019年8月、山形にて。

ミチノクハシリグモ♀成体。
2018年9月採集、2019年5月成熟。

ミチノクハシリグモ♂成体。
2018年9月採集、2019年6月成熟。

(1)外雌器腹面図、
(2)♂触肢腹面図、
(3)♂触肢側面図。
Scales=0.5mm

ミチノクハシリグモの生息環境。

引用文献
Tanikawa, A. 2012. Further notes on the spiders of the genus Dolomedes (Araneae: Pisauridae) from Japan. Acta Arachnologica 61(1): 11-17.



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