2019年11月20日水曜日

キリガミネナミハグモ

キリガミネナミハグモCybaeus kirigaminensis♀。
2019年11月、群馬県北部にて。

(1)♀背面図、
(2)外雌器腹面図。
Scales=1mm(1), 0.5mm(2)

キリガミネナミハグモ♂。
2019年11月、群馬県北部にて。


(1)♂背面図、
(2)♂触肢側面図、
(3)♂触肢背面図。
Scales=1mm(1), 0.5mm(2-3)

シンカイナミハグモとキリガミネナミハグモの形態比較。

本種のタイプ産地は長野県の霧ヶ峰高原であり(Komatsu 1963)、これまでに栃木・群馬・山梨・長野・愛知北部で記録されている(井原 2009)。本種はザラナミハグモC. communis  Yaginuma 1972やシンカイナミハグモC. shinkaii (Komatsu 1970)に極めてよく似ているが、♀生殖器や♂触肢形態に加え、ザラはタイプ産地が静岡県富士宮市でこれまでの産地が太平洋側に偏っていること、シンカイはタイプ産地が東京都の高尾山であることをふまえ、キリガミネナミハグモと同定した。

引用文献
Komatsu, T. 1963. Two new species of Cybaeus from Japan. Acta Arachnol., 18: 7-11.
井原庸. 2009. ナミハグモ科Cybaeidae. In: 小野展嗣(編). 2009. 日本産クモ類. 東海大学出版会. 738pp.

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