2020年8月27日木曜日

ヤスダコモリグモ

ヤスダコモリグモArctosa yasudai♀。
2020年8月、茨城にて。
裸地の地表に置かれたコンクリート片の下に潜んでいた。

模式産地は北海道苫小牧市(Tanaka 2000)。
本種は採集記録こそ少ないものの、北海道から中国地方まで分布域は広い。
これまでに海岸や農地、草本の繁茂する草地、河川敷などの環境で採集されている。
(Tanaka 2000; 馬場 2010; 荘司 2019; 長井 2019)

同個体。
外見はアライトコモリグモナガズキンコモリグモヒノマルコモリグモ幼体にやや類似する。ただしそれらの成体とは模様が顕著に異なるほか、サイズも本種のほうが小型である。
また、生殖器形態により他種とは区別可能。

ヤスダコモリグモ♀。
2020年10月、茨城にて。

(1)ヤスダコモリグモ♀背面図、
(2)外雌器腹面図。
Scales=2.0mm(1), 0.2mm(2)

引用文献
Tanaka, H. 2000. A new species of the Genus Tricca (Araneae: Lycosidae) from Japan. Acta Arachnol., 49: 155-157.
荘司康治郎 2019. 「このクモを探せ」の明日を探せ‼ークサチコモリグモとヤスダコモリグモー. Kishidaia, 114: 44-49.
長井聡道 2019. 長野県安曇野市犀川で採集されたクモ. Kishidaia, 115: 96-97.
馬場友希・吉武啓・平舘俊太郎・楠本良延・栗原隆・吉松慎一 2010. 茨城県南部の農地で採集されたクモ標本目録. Kishidaia, 97: 94-104.

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