ナンゴクカラカラグモTheridiosoma dissimulatum。
奄美大島にて。
南西諸島(奄美~八重山)に分布する小型のカラカラグモ。
主に薄暗い林内や渓流脇にみられる。
タイプ産地は奄美市住用町。
和名の「南国」は本種の分布域(南西諸島)に因む。
種小名はラテン語で「装う、変装する(disguise)」を意味し、
本種の体色や斑紋パターンが島間で異なり、一見すると別種に見えることに由来する。
ナンゴクカラカラグモ♀。
沖縄島にて。
卵嚢を作成するナンゴクカラカラグモ♀。
沖縄島にて。
ナンゴクカラカラグモ♀。
沖縄島にて。
ナンゴクカラカラグモ♀側面図。
沖縄島にて。
ナンゴクカラカラグモ♀と傘状円網。
沖縄島にて。
ナンゴクカラカラグモ♂。
沖縄島にて。
(1)ナンゴクカラカラグモ外雌器腹面図、(2)内部生殖器背面図、
(3)♂触肢腹面図、(4)同後腹面図、(5)同側面図。
Abbreviations
C: conductor; CD: copulatory duct; CP: conductor projection;
E: embolus; EA: embolic apophysis; ED: embolic division;
FD: fertilization duct; MA: median apophysis; S: spermatheca;
ST: subtegulum; T: tegulum.
矢印はEDの末端を示す.
Scales=0.1㎜
本種はカラカラグモT. epeiroidesに似るが、
体色斑紋および生殖器形態により容易に区別できる。
地域個体群間で♂触肢形態は安定している。
また、外雌器には変異がみられるものの、その差異は連続的。
引用文献
Y. Suzuki, R. Serita & T. Hiramatsu. 2020. Japanese spiders of the genus Theridiosoma (Araneae: Theridiosomatidae) with the description of four new species. Acta Arachnologica, 69: 133-150.
0 件のコメント:
コメントを投稿